はじめまして。神奈川や東京でEDH、モダンをプレイしているものです。2年ほど前MTGをはじめ昨年からEDHの大会等にも足を運びはじめてcEDHというものが少しずつわかってきました。

コロナの自粛期間で暇だし、初心者の頃から火想者→パルンと進化し長く使っているデッキ解説を。
デッキ全体の大まかな動きの解説なので個々のカード説明は必要そうなものに絞った。

①ニヴミゼットの着地とマナベース
②妨害の選択
③着地後の動き
④終わりに


Niv-Mizzet, Parun / パルン、ニヴ=ミゼット (青)(青)(青)(赤)(赤)(赤)
伝説のクリーチャー — ドラゴン(Dragon) ウィザード(Wizard)
この呪文は打ち消されない。
飛行
あなたがカードを1枚引くたび、クリーチャー1体かプレインズウォーカー1体かプレイヤー1人を対象とする。パルン、ニヴ=ミゼットはそれに1点のダメージを与える。
プレイヤーがインスタントかソーサリーである呪文を唱えるたび、あなたはカードを1枚引く。
5/5

激重トリプルシンボル×2という狂気のマナコストだが、レガシーのスニークショーやヴィンテージのオース等の踏み倒しデッキでも《引き裂かれし永劫、エムラクール》、《グリセルブランド》に並んで採用されているMTG最強クラスのフィニッシャー。
EDHパルン、ニヴ=ミゼットはこれを統率者にすえたコントロールデッキである。


デッキレシピ
土地33
沸騰する小湖
霧深い雨林
乾燥大地
汚染された三角州
溢れかえる岸辺
血染めのぬかるみ
樹木茂る山嶺
虹彩の願望
Volcanic Island
蒸気孔
神秘の聖域
硫黄の滝
シヴの浅瀬
滝の断崖
灼熱島嶼域
古えの陵墓
統率の塔
宝石の洞窟
セファラドの円型競技場

島13

マナ加速18
0
水連の花びら
睡蓮の花
魔力の墓所
モックスダイヤモンド
金属モックス
オパールのモックス
1
太陽の指輪
魔力の櫃
2
友なる石
イゼットの印鑑
秘儀の印鑑
独創のタリスマン
Copy Artifact
波止場の激浪者
3〜
連合の秘宝
火想者の器
ファイレクシアの変形者
金粉の水連

妨害22枚
否定の契約
精神的つまずき
白鳥の歌
頑固な否認
払拭
秘儀の否定
遅延
マナ吸収
否定の力
激情の後見
意志の力
偏向はたき
モグの分捕り
乱動への突入
サイクロンの裂け目
紅蓮地獄
Mystic Remora
墓掘りの檻
呪われたトーテム像
倦怠の宝珠
リスティックの研究
締め付け

サーチ6
ギャンブル
神秘の教示者
親身の教示者
目くらましの呪文
商人の巻物
発明品の畝り

ドロー13枚
ギタクシア派の調査
渦まく知識
思案
定業
選択
師範の占い独楽
Wheel of fortune
意外な授かり者
大慌ての探索
噴出
時のらせん
宝船の巡航
時を超えた探索

勝ち手段2
好奇心
知恵の蛇の目

その他5
時間のねじれ
時間操作
荊州占拠
時間の熟達
運命のきずな

①ニヴミゼットの着地とマナベース

このデッキの目標は4ターン目にニヴミゼットを妨害を一枚構えながら着地させ、その次のターンから大量のスペルから盤面の制圧と勝ち手段の取得を目指すことだ。

しかし4ターン目まで土地を置き続け、色の出るアーティファクトを二枚置き、さらに妨害を構えるというのは毎ゲームできる動きではない、何か一枚を引けば出るという保証がされずそれではゲームの勝率が大きくブレてしまう。

これを改善するためのギミックが《睡蓮の花》だ。

Lotus Bloom / 睡蓮の花
アーティファクト
待機3 ― (0)(このカードをあなたの手札から唱えるのではなく、(0)を支払うとともにそれを時間(time)カウンターが3個置かれた状態で追放する。あなたのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなく唱える。)
(T),睡蓮の花を生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ3点を加える。

これが初手にあれば4ターン目にちょうどニヴミゼットが出せる。だが一枚のカードなど増えたところでさして可能性は変わらない。
このカードの真髄はデッキから直接出せばかのMTG最強カード《Black Lotus》として機能することだ。

Whir of Invention / 発明品の唸り (X)(青)(青)(青)
インスタント
即席(あなたのアーティファクトが、この呪文を唱える助けとなる。あなたはあなたのアーティファクトをタップして、1個あたり(1)の支払いに代えてもよい。)
あなたのライブラリーから、点数で見たマナ・コストがX以下のアーティファクト・カード1枚を探し、それを戦場に出す。その後、あなたのライブラリーを切り直す。

これをX=0で唱えると《睡蓮の花》がブラックロータスとして戦場に出る。よってこのカードが3ターン目に手札にあれば次のターンにニヴミゼットが着地する。インスタントであるうねりはサーチ手段が複数ありニヴミゼットの着地の可能性を高める。

・神秘の教示者
・商人の巻物
・親身の教示者(→巻物→うねり)
・ギャンブル

これら6枚、もしくはマナファクトによる加速でニヴミゼットが立つハンドをキープする。

・土地の枚数と選択
土地の枚数が絞られることの多いEDHであるが、このデッキは4ターン目まで土地を置き続けたいため33と多めに土地を採用している。

http://rock.world.coocan.jp/mtgculc/ex.html

これによると4ターン目までに土地を置き続けるために必要な土地の枚数は36枚であるが、後半不要牌となる土地をこれ以上増やすよりかはゼロックス理論に則りキャントリップで土地にアクセスしやすくする方を選んだ。

https://mtg-jp.com/reading/iwashowdeck/0031647/

土地の選択であるが一般的なニヴミゼットのレシピには《マナの合流点》等の5色ランドがよく採用されている。しかし赤マナはニヴのキャスト以外にはほぼ使わず毎ターンダメージを受けてまで採用するほどではないと考える。
エルドレインで登場した《神秘の聖域》を活かすためそれらの枠を全て島にした。基本土地山はうねり→睡蓮の花と動いたゲームで引くと浮くため最低限の1枚採用。


②妨害の選択
統率者が着地すれば盤面制圧力は圧倒的なものだがマナコストの性質上ニヴミゼット着地は早くて3ターン目、平均4ターン目でありこれではcEDH環境では遅すぎて話にならない。

《閃光》が禁止され、環境速度は多少下がったが、ギトラグ、イナーラ、寿司デモコン、緑統率者等速いデッキは依然と存在する。これらに追いつくためにコントロールデッキがとるべき戦略は妨害によってそれらの速度を下げ、こちらの速度を相対的に上げることであるので複数の妨害置物を採用した。

妨害置物はニヴ着地後の相手の動きも大きく遅れるためゲームのコントロールがしやすいのでデッキの性質とよく噛み合っている。序盤における軽いものが好ましいが相手によっては劇的に刺さるためニヴが遅れてでも置く場面はある。

・Mystic Remora
ニヴミゼット着地後だと相手がソーサリーインスタントを唱えるたびに2ドロー2点と概ね打たせないようにできる。維持したままゲームエンドまでいきたい。

・墓掘りの檻
イナーラのコンボ、歯と爪、蘇生、ヨーグモスの意志や死の国からの脱出等強力なデッキの勝ち手段の多くを止めることが出来る。アーティファクトなので発明品のうねりからサーチ可能、よって構えておくと妨害のようにも使える。

・呪われたトーテム像
緑系のデッキや起動型の統率者を軒並み速度ダウンさせることが出来る。こちらのデッキにはこれにかかるカードは入っていないためノーリスクで置ける。

・倦怠の宝珠
ニッサの信託者をはじめとする複数の強カードを止めることができる。極力自分にも影響するようなカードは抜いたが、波止場の激浪者のみカードパワーから残した。

・リスティックの研究
ゲームを数ターン長引かせられるカード。ドローは期待していないが緑の場合マナクリを全滅させることもたやすいため引かせないと動けないというパターンに持ち込ませやすい。

・締めつけ
サーチはどのデッキでも入っているためほぼ全てのデッキを低速化出来る。マナコストは重いが自分は一切被害を受けず周りを弱体化させられるため強力。

・紅蓮地獄
妨害置物ではないが、マナクリを焼くことで速度を抑えることが目的なため役割は近い。エ虐はやり得。

・打ち消し
ニヴミゼットはキャストしてからマナが回復する次のターンからが制圧の本番であり、それまでに除去されてしまっては元も子もない。

ニヴキャストターンである4ターン目に順当に動けた場合の盤面は土地×4と睡蓮の花。
ここで残った1マナで構えられるカード、もしくはピッチスペルを多めに採用。統率者2020様二枚もニヴ新規ありがとうございます。

2マナのものは確定カウンターのみに絞った。打ち消しではないがモグの分捕りはピッチで打て無のロッドに対応できるため採用。

③着地後の動き
着地後の次のターンからがデッキの真骨頂。全てのスペルがキャントリップとクリーチャー虐殺を得る。ドローや追加ターン、マナ加速を打ちながらフィニッシュを目指す。

・勝ち手段
好奇心
知恵の蛇の眼

他に多く入っている構築もあるが勝ち手段は最も軽い好奇心と他人に妨害履かせた後上から勝てる知恵の蛇の眼の2枚に絞った。
3枚目の好奇心である二人組の見張り番はサーチ不可、重い、隙が大きいの三重苦のため不採用。
目くらましの呪文経由で好奇心につながるため実質一枚コンボ枠は6枚(+ギャンブル、目くらましの呪文、神秘の教示者、商人の巻物)でありカードを多く引けるデッキなため少なくは感じない。

サブの勝ち手段は以前、《等時の王笏》《劇的な逆転》の二枚コンボを採用していたがこれらのためにアーティファクトサーチを採用するより1マナキャントリップを採用し、上を目指した方が使いやすいため不採用となった。

3人分のライフ120点はデッキ枚数の問題で削り切ることは出来ない。よってデッキを引き切り《タッサの信託者》や《神秘を操る者、ジェイス》で勝つ、クリンナップフェイズを利用し《光角の海賊》、《無限に廻るもの、ウラモグ》で焼き切るという手段もあるが今回はそれらを採用していない。
それらに枠を割かなくても《時のらせん》によるデッキ回復、ニヴ自身にダメージを与え連鎖を止め、《運命のきずな》で追加ターンを繋げ統率者ダメージで殺す等の手段で勝てるため抜けた。


④終わりに
今回は今現在のニヴミゼットの構築を記したが、これで完成とは思っていない。ニヴミゼットはコントロールデッキである以上その構築は環境に大きく影響されるからだ。
《閃光》亡き後どのように環境が変わっていくのか、それらを追いかけ続け常にデッキを最適化させていきたい。イゼット団万歳

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