『2020年は統率者の年』
ウィザーズがこう述べたように今年はEDHにおいて様々な変化の生じた革新的な年だった。そこで今年起こった大きな変化を簡単に上げ今年の締めといきたい。
①1月24日テーロス還魂記発売
登場するや否やスタンダードからレガシーまで席巻し、ついにはスタンダード禁止となった《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が印象的なこのパックにおいてEDH環境に大きな変化を生んだのは《タッサの信託者》、《死の国からの脱出》の二枚だ。
前者は《Demonic Consultation》《汚れた契約》との組み合わせによって今やcEDHにおける最もメジャーな勝ち手段となった。
それまで多くのデッキで使われていた《研究室の偏執狂》というカードを過去のものとした《タッサの信託者》は2020年を代表するカードと言っても過言ではない。
令和の《ヨーグモスの意志》である《死の国からの脱出》は前者程ではないがこれもc EDHにおける代表的勝ち手段となった。《思考停止》と《ライオンの瞳のダイアモンド》を用いライブラリーのカードを好きなように使い倒すこのカードは近年躍進を続ける赤という色の評価をさらに引き上げた一枚だ。
②4月17日イコリア:巨獣の棲処
後述の《閃光》禁止と時を同じくして『イコリア:巨獣の棲処』が発売された。ヴィンテージ禁止カードを排出してしまったメカニズム相棒やゴジラコラボが印象的なこのパックからEDHにもたらされたのは意外にもその派生デッキ、統率者セットからだった。
例年8月に発売されていた統率者デッキだが流石は統率者の年、4月9月11月の計3回合計9個もの統率者デッキが発売された。
その第一弾、イコリア統率者デッキ5つのデッキに入っていたのが統率者ピッチスペルメカニズムである。
『あなたが統率者をコントロールしているなら、あなたはこの呪文をこれのマナコストを支払うことなく唱えてもよい。 』
特に対象変更の赤《偏向はたき》、否認の青《激情の後見》、クリーチャー追放除去の黒《致命的なはしゃぎ回り》の3枚は各色を含むジェネラルに標準搭載されている
統率者ピッチ、そして後述の《閃光》禁止により環境に何が生じたか、それは環境の低速化である。
ピッチスペルの増量によりオールインデッキは相対的に弱体化し、《トリトンの英雄、トラシオス》&《織り手のティムナ》のように堅実にアドバンテージを取れるジェネラルが強くなった。
またゲームが長引くにつれ土地を毎ターン置くことの重要性が増し、土地の枚数を増やす構築が増えた。
統率者ピッチは自分のジェネラルでなく他人のジェネラルをコントロールしていても打てる為、《金粉のドレイク》のようなコントロール奪取の価値も上昇した。
③4月20日《閃光》禁止
2017年4月24日に禁止解除となった《変幻の大男》との組み合わせ、所謂ハルクフラッシュはインスタントタイミングによる勝利を行える点からcEDHにおいて最も意識しなければならない勝ち手段だった。
最強のジェネラルと名高い《トリトンの英雄、トラシオス》&《織り手のティムナ》を中心に採用されていたこの2枚の組み合わせは前述の《タッサの信託者》も組み込まれ、さらに脅威が増してきたタイミングでの禁止だった。一生帰ってくんな。
④ 11月20日統率者レジェンズ
統率者の年を締め括る統率者レジェンズは統率者戦をリミテッドで出来るという初のパックだ。これによって今まで統率者戦をプレイしたことの無い人も気軽にプレイすることが出来、EDHの布教に大きく貢献した。
このパックの目玉となったのは《宝石の睡蓮》だ。ジェネラルにのみ使用できる《Black Lotus》であるこのカードは統率者ピッチの発売以降環境の中心となっていた軽いジェネラルにより劣勢となっていた重いジェネラルを強化した。
また相手のドロー、サーチを自分のリソースに変える《船殻破り》、《敵対工作員》により自らのデッキのドローやサーチの採用を見直すこととなった。クリーチャー除去の価値も上昇し青の数少ない除去である《猿術》や《急速混成》の採用率も上がった。
・パルンニヴ=ミゼット
上記を経て2020年12月31日現在の構築
①構築
土地33枚
沸騰する小湖
霧深い雨林
乾燥大地
汚染された三角州
溢れかえる岸辺
血染めのぬかるみ
樹木茂る山嶺
虹彩の願望
Volcanic Island
蒸気孔
神秘の聖域
訓練施設
シヴの浅瀬
滝の断崖
灼熱島嶼域
統率の塔
宝石の洞窟
セファラドの円型競技場
山
島12
髑髏砕きの一撃
海門修復
マナ加速15枚
0
宝石の睡蓮
水連の花びら
魔力の墓所
モックスダイヤモンド
金属モックス
オパールのモックス
1
太陽の指輪
2
イゼットの印鑑
秘儀の印鑑
独創のタリスマン
Copy Artifact
波止場の激浪者
3〜
連合の秘宝
ファイレクシアの変形者
金粉の水連
妨害25枚
否定の契約
精神的つまずき
白鳥の歌
頑固な否認
払拭
秘儀の否定
遅延
マナ吸収
対抗呪文
否定の力
激情の後見
意志の力
偏向はたき
誤った指図
水没
急速混成
猿術
乱動への突入
サイクロンの裂け目
紅蓮地獄
金粉のドレイク
船殻破り
Mistic Remora
呪われたトーテム像
リスティックの研究
サーチ7枚
ギャンブル
神秘の教示者
目くらましの呪文
商人の巻物
発明品の畝り
加工
粗石の魔道士
ドロー10枚
ギタクシア派の調査
渦まく知識
選択
師範の占い独楽
大慌ての探索
噴出
時のらせん
時を超えた探索
精神を刻むもの、ジェイス
時の支配者、テフェリー
勝ち手段2枚
好奇心
知恵の蛇の目
その他7枚
遵法長、バラル
呪文滑り
時間操作
荊州占拠
時間の熟達
運命のきずな
時間への侵入
《発明品のうねり》や《加工》等で《宝石の睡蓮》にアクセス。4ターン目にジェネラルを着地させ妨害と追加ターンで《好奇心》を目指すというのが現在のプラン。追加ターンをより強く打つ為PWまで採用している。本来であれば《時間のねじれ》を採用したいが《偏向はたき》を重く見ているため《時間への侵入》をとっている。統率者レジェンズ以降あまりゲーム出来ていないので、妨害の種類やクリーチャーの枚数はまだまだ検討が必要である。
・まとめ
今年一年はまさに統率者の年と言えるような内容だった。今回はあげなかったが再録禁止カードの高騰も大きな話題を呼んだ。激動の一年であったが来年もまたEDHを楽しんでいきたい。
ウィザーズがこう述べたように今年はEDHにおいて様々な変化の生じた革新的な年だった。そこで今年起こった大きな変化を簡単に上げ今年の締めといきたい。
①1月24日テーロス還魂記発売
登場するや否やスタンダードからレガシーまで席巻し、ついにはスタンダード禁止となった《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が印象的なこのパックにおいてEDH環境に大きな変化を生んだのは《タッサの信託者》、《死の国からの脱出》の二枚だ。
前者は《Demonic Consultation》《汚れた契約》との組み合わせによって今やcEDHにおける最もメジャーな勝ち手段となった。
それまで多くのデッキで使われていた《研究室の偏執狂》というカードを過去のものとした《タッサの信託者》は2020年を代表するカードと言っても過言ではない。
令和の《ヨーグモスの意志》である《死の国からの脱出》は前者程ではないがこれもc EDHにおける代表的勝ち手段となった。《思考停止》と《ライオンの瞳のダイアモンド》を用いライブラリーのカードを好きなように使い倒すこのカードは近年躍進を続ける赤という色の評価をさらに引き上げた一枚だ。
②4月17日イコリア:巨獣の棲処
後述の《閃光》禁止と時を同じくして『イコリア:巨獣の棲処』が発売された。ヴィンテージ禁止カードを排出してしまったメカニズム相棒やゴジラコラボが印象的なこのパックからEDHにもたらされたのは意外にもその派生デッキ、統率者セットからだった。
例年8月に発売されていた統率者デッキだが流石は統率者の年、4月9月11月の計3回合計9個もの統率者デッキが発売された。
その第一弾、イコリア統率者デッキ5つのデッキに入っていたのが統率者ピッチスペルメカニズムである。
『あなたが統率者をコントロールしているなら、あなたはこの呪文をこれのマナコストを支払うことなく唱えてもよい。 』
特に対象変更の赤《偏向はたき》、否認の青《激情の後見》、クリーチャー追放除去の黒《致命的なはしゃぎ回り》の3枚は各色を含むジェネラルに標準搭載されている
統率者ピッチ、そして後述の《閃光》禁止により環境に何が生じたか、それは環境の低速化である。
ピッチスペルの増量によりオールインデッキは相対的に弱体化し、《トリトンの英雄、トラシオス》&《織り手のティムナ》のように堅実にアドバンテージを取れるジェネラルが強くなった。
またゲームが長引くにつれ土地を毎ターン置くことの重要性が増し、土地の枚数を増やす構築が増えた。
統率者ピッチは自分のジェネラルでなく他人のジェネラルをコントロールしていても打てる為、《金粉のドレイク》のようなコントロール奪取の価値も上昇した。
③4月20日《閃光》禁止
2017年4月24日に禁止解除となった《変幻の大男》との組み合わせ、所謂ハルクフラッシュはインスタントタイミングによる勝利を行える点からcEDHにおいて最も意識しなければならない勝ち手段だった。
最強のジェネラルと名高い《トリトンの英雄、トラシオス》&《織り手のティムナ》を中心に採用されていたこの2枚の組み合わせは前述の《タッサの信託者》も組み込まれ、さらに脅威が増してきたタイミングでの禁止だった。一生帰ってくんな。
④ 11月20日統率者レジェンズ
統率者の年を締め括る統率者レジェンズは統率者戦をリミテッドで出来るという初のパックだ。これによって今まで統率者戦をプレイしたことの無い人も気軽にプレイすることが出来、EDHの布教に大きく貢献した。
このパックの目玉となったのは《宝石の睡蓮》だ。ジェネラルにのみ使用できる《Black Lotus》であるこのカードは統率者ピッチの発売以降環境の中心となっていた軽いジェネラルにより劣勢となっていた重いジェネラルを強化した。
また相手のドロー、サーチを自分のリソースに変える《船殻破り》、《敵対工作員》により自らのデッキのドローやサーチの採用を見直すこととなった。クリーチャー除去の価値も上昇し青の数少ない除去である《猿術》や《急速混成》の採用率も上がった。
・パルンニヴ=ミゼット
上記を経て2020年12月31日現在の構築
①構築
土地33枚
沸騰する小湖
霧深い雨林
乾燥大地
汚染された三角州
溢れかえる岸辺
血染めのぬかるみ
樹木茂る山嶺
虹彩の願望
Volcanic Island
蒸気孔
神秘の聖域
訓練施設
シヴの浅瀬
滝の断崖
灼熱島嶼域
統率の塔
宝石の洞窟
セファラドの円型競技場
山
島12
髑髏砕きの一撃
海門修復
マナ加速15枚
0
宝石の睡蓮
水連の花びら
魔力の墓所
モックスダイヤモンド
金属モックス
オパールのモックス
1
太陽の指輪
2
イゼットの印鑑
秘儀の印鑑
独創のタリスマン
Copy Artifact
波止場の激浪者
3〜
連合の秘宝
ファイレクシアの変形者
金粉の水連
妨害25枚
否定の契約
精神的つまずき
白鳥の歌
頑固な否認
払拭
秘儀の否定
遅延
マナ吸収
対抗呪文
否定の力
激情の後見
意志の力
偏向はたき
誤った指図
水没
急速混成
猿術
乱動への突入
サイクロンの裂け目
紅蓮地獄
金粉のドレイク
船殻破り
Mistic Remora
呪われたトーテム像
リスティックの研究
サーチ7枚
ギャンブル
神秘の教示者
目くらましの呪文
商人の巻物
発明品の畝り
加工
粗石の魔道士
ドロー10枚
ギタクシア派の調査
渦まく知識
選択
師範の占い独楽
大慌ての探索
噴出
時のらせん
時を超えた探索
精神を刻むもの、ジェイス
時の支配者、テフェリー
勝ち手段2枚
好奇心
知恵の蛇の目
その他7枚
遵法長、バラル
呪文滑り
時間操作
荊州占拠
時間の熟達
運命のきずな
時間への侵入
《発明品のうねり》や《加工》等で《宝石の睡蓮》にアクセス。4ターン目にジェネラルを着地させ妨害と追加ターンで《好奇心》を目指すというのが現在のプラン。追加ターンをより強く打つ為PWまで採用している。本来であれば《時間のねじれ》を採用したいが《偏向はたき》を重く見ているため《時間への侵入》をとっている。統率者レジェンズ以降あまりゲーム出来ていないので、妨害の種類やクリーチャーの枚数はまだまだ検討が必要である。
・まとめ
今年一年はまさに統率者の年と言えるような内容だった。今回はあげなかったが再録禁止カードの高騰も大きな話題を呼んだ。激動の一年であったが来年もまたEDHを楽しんでいきたい。
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